AIが創る未来について、古典古代(ギリシア・ローマ)に近いものになるような気がした。
カンタンに言えば、何もしなくても生きていけるし、奴隷が何でもやって暇だから芸術や学問に専念する。
我々の未来なら機械が何でもやってくれるから何もしなくても生きていけるといったあたりか……
人工知能は芸術や学問領域にも進出するらしいが、機械と人間のいいとこどりをしたような劇、音楽、絵などが登場するのかもしれない。
そして市民はパンとサーカスを支給されるわけだ。ニートでも。
現代で例えたらベーシックインカムってところだろう。
割とありえそうな気がしやしませんか?
ということで古典古代の結末を書くので未来に思いを馳せてもらうと面白いかもしれない。
たまたま読んでいたこの2冊が元ネタ
黎明期
人類登場から人間は共存したり対立して奪い合ったりして生きてきた。
最初期は戦車(タンクではない)を持っているものが戦争で大きく優位に立った。
このため高価な戦車を軍として持てるごく一部の大貴族だけが栄え、貧富の差は非常に大きかった。
現代でいうと
資本を持っている大企業だけが市場に参入可能で実質の独占状態にあった資本主義の初期のようなイメージ。
トラストとかカルテルとか言われてたくらいの時代のイメージ。
ベンチャーが新規性を持った事業で成果を上げても、後から参入してくる大企業との消耗戦に敗れて撤退するといった具合だ。
発展期
青銅よりも入手が容易で加工もしやすい鉄の普及により、戦いの主力は弓と戦車による蹂躙から歩兵のファランクスへと変遷した。そのためこれまで資金の都合で戦車などを持てなかったものが、戦果を挙げ、経済力を高めたり政治での発言権を強める。
このことで貧富の差や政治における大貴族の圧倒的優位が揺らいだ。
ドラコンの立法やソロンの改革などは聞いたことがあるかもしれない。
現代でいうと
インターネットの普及で距離の制約がなくなっため、大衆受けするものでなくとも採算の取れるビジネスが増えてきた。(TV→Youtubeなど)
個人や中小の企業が各々の個性を十分に発揮した”尖った”コンテンツを提供することが可能になり台頭してきている。(フリーランスの増加)
自力で仕事してごはんが食べられるようになってきた。
爛熟期
ギリシャではペルシャ戦争などの外患を克服した。ペリクレス以後民主制が完成し、市民の生活は奴隷により、経済活動に従事せずとも衣食住に不足がなくなってくる。暇を持て余したヘレネスは哲学や数学などの学問、文学や彫刻などの芸術に精を出した。ローマではパンとサーカス(食料と娯楽)が全市民に提供された。暇すぎてやることがなく廃人のような人もいたかもしれない。
ちょっと先の未来では
これはあくまでもギリシャ・ローマのたどったままの運命を我々も辿るならという仮定の話。
AIの発達で農業、エンターテインメントなど活動が自動化され、全人類はベーシックインカムが約束される。
経済活動が自動化されるとお金はもしかすると不要になるのかもしれない。
食っていくために働かなくてよくなった人間たちもやはり文学、音楽、絵画など多様な創作活動をするのかもしれない。
人工知能は創作活動も可能だからAIが書いた脚本で人間が演劇するということもあるかもしれない。
技術発達が進んでマクロスやガンダムの様に人間が宇宙に移住している人間もいるかもしれない。
衰退期
ギリシャではポリス間の内乱、ローマでは蛮族の侵入で衰退し、最終的には滅んでしまう。
我々は?
21世紀中くらいであれば、AIに代替されすぎて暇すぎて廃人化してしまう人が社会問題になるかも?というくらいしか想像できない。
人間同士の争い、人工知能による人間の抹殺、宇宙人との戦いなどでゆくゆくは滅ぶかもしれない。