【2016年】統計検定準1級 解説 短答問題

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問1 変動係数

()=

で表され、「平均値の何%の散らばり具合なのか」を知る指標とでも把握しておく。

[1]

1155=15

[2]

平均が50→60になったが、変動係数がそのままということは、sを1か月後の標準偏差とすると、

s60=15s=12

問2 期待値

問題文からして、あり得るのは、

①:(1,1,2,3,3,4)か②:(1,2,2,3,4,4)

の2パターン。

それぞれの場合に期待値を計算してみる。

①のとき、

E[X]=16(1+1+2+3+3+4)=73

②のとき、

E[X]=16(1+2+2+3+4+4)=83

[2]

Y=3となる目の組み合わせは、

(1,3),(2,3),(3,1),(3,2),(3,3)

だが、2の目は2つあるので、

Y=3となるのは7通り。

P(Y=3)=736

問3 適合度検定

[1]

曜日
観測度数6453681042
期待度数666666642
()20419041634

χ2=()2=173

[2]

χ0.052(71)=12.59>χ2=173

より、臨界値は12.59で帰無仮説は棄却されない。

カイ2乗検定では、差を二乗しているので、下側確率を考えていない。

問4 区間推定、検定

[1]

(n1)s2σB2=(XX¯)2σ2χ2(n1)
※証明は非常に難しい。
χ0.052(15)=6.26(XX¯)2σB2=(TB2)σB2χ0.952(15)=27.49
3.27σB14.38
答えは②
[2]
F分布における自由度はn-1つまり今回は15。
F0.05(15,15)=2.203F=2.0
答えは①

問5 検出力

検出力の理解が問われる良問。

[1]

二項分布の正規近似を前提にすると、

P(p^c)=0.05

c0.40.4×0.6n=1.645

(1)c=0.4+1.6450.24n

n=600なので、c=0.433を得る。

答えは③

[2]

H1P(p^c)P1(p^c)

Z~N(0,1)として、

P1(p^c)P1(Zα0.85)=10.19770.8

答えは⑤

[3]

(1)式より、

P(p^c)=0.05

c=0.4+1.6450.24n

このとき、検出力を95%をするには

P1(p^c)=0.95

0.4+1.6450.24n0.450.45×0.55n=1.645

計算すると、

n1055

答えは⑤

問6 回帰分析

[1]

$$S_e^2,S_t^2,f_e,f_tをそれぞれ残差と全体の平方和、自由度とすると、

R¯2=1Se2feSt2ft

R¯2=12019(1R2)0.0135

答えは①

[2]

DW=2-2ρより、

2.98=22ρ^ρ^=0.49

また、

$$\hat{\rho}< 0より残差は毎度符号が逆転するので(ウ)が適している。

答えは⑤

問7 フィッシャーの3原則

①,②:効果の差がわからないから意味がない。

③:局所管理を満たしている。

④:これでわかるのは水はけによる差で、肥料の差はわからない。

⑤:局所管理は畑の状態を整えるではない。

答えは③

問8 確率分布

[1]

P(Tt)=1P(T>t)=F(t)

f(t)=F(t)=(1eλt)=λeλt

答えは④

[2]

E[t]=0inftytλeλtdt=1λ

※部分積分

メジアンをmとすると、

0mλeλtdt=F(m)=1eλm=12

m=log2λ

答えは⑤

[3]

標本平均=2

λ=12

m^=2log22×0.7=1.4

答えは②

問9 分散分析

[1]

①:F値の和は関係ない。

②:F値が変わるのでもちろんP値も変わる。

③:F値は変わる。

④:触媒と温度の交互作用の変動が残差に吸収されるので、残差の平方和は増える。

⑤:触媒と温度の交互作用の自由度は残差の自由度に吸収される。

答えは④

[2]

触媒と温度の交互作用は有意ではないので、①,②,③は不適。

④,⑤のどちらかが答えだが、前後でF値は、

F=482168+3464+9

になるが、有意ではないので④が答えになる。

問10 ベイズの定理

[1]

政治をP、経済をE、社会をS、

国会をC、株価をFとする。

P(P)=0.2、P(E)=0.3、P(S)=0.5

P(F)=P(F|P)+P(F|E)+P(F|S)

P(F)=0.02+0.12+0.05=0.19

答えは②

[2]

求めるのは、

P(P|CF¯)P(E|CF¯)

P(P|CF¯)=P(CF¯|P)P(P)P(CF¯)=P(C|P)P(F¯|P)P(P)P(CF¯)

0.3×0.9×0.2P(CF¯)

 

P(E|CF¯)=P(CF¯|E)P(E)P(CF¯)=P(C|E)P(F¯|E)P(E)P(CF¯)

0.1×0.6×0.3P(CF¯)

 

よって、

P(P|CF¯)P(E|CF¯)=3

答えは④

問11 マルコフ連鎖

[1]

条件に従えば、答えは④

[2]

平衡方程式を解くと、

(ptqt)=(apt1+cqt1bpt1+dqt1)

問題文に即せば、

(abcd)=(16121256)

[3]

(pq)=(pq)(16121256)

これを解くと、

p=38

を得る。

答えは①

問12 欠測値

[1]

(ア)は二つの正規分布が1:1になっているので山がくっつく。

(イ)は3:7で、N(2,0.25)のほうが割合が大きい。

答えは①