統計検定準1級に受かってきた。紙試験との違いや勉強方法など。

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大学は文系だし、今でも数学に割と強くないのが得点の傾向からもお察し。。。

色んな同機があると思うが、統計検定への関心が強い人が多いのも事実。
そうした人に勉強の目安とか、データサイエンティストとしてどれくらい役立つのかとかそんなあたりの情報で還元できたら……

試験結果
↑受験直後にもらえる試験結果。
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受験時スペック

  • MARCHレベルの私大文系(微積分等はのちに習得)
  • データサイエンティスト2年目(もっぱらの集計、前処理)
  • 統計検定2級は受験の2年前に取得

「データサイエンティストやってるからそらわかるでしょ」みたいな感じかもやが、2年目なのでイケイケなAI、機械学習!みたいなことやってるわけでもないので、業務で得た理論に関する知識は大してなし。

PBT(過去問)とCBTのギャップ

これまでの過去問

PBT時代の統計検定準一級試験(入手可能な過去問)は機械学習手法に関する概念や各モデルのAICみてモデル選択するみたいな出題が多くて、全体的に
「浅く広く」知識を問う系+分散分析、作業系
といった感じ。
そういう意味で2級とも1級とも異なる異質な試験という感じがした。
過去問を解いていると、2019年のグラフ理論、2021年のスペクトラムのような、出題範囲の重箱の隅のような”わからん殺し”が印象深かった。

日本統計学会公式認定 統計検定 準1級 公式問題集

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CBT移行に関する変化

過去問やテキストで勉強して、受験してみると、そういった過去問と全く異質な試験という印象を受けた。
ひとことで言うと応用的なものがごっそり減って基礎(理論)に寄ったなぁ、と。
各種確率分布の扱い+多変量解析に関する計算
が中心になっています。
わたしが受験したものは2級と1級数理の間くらいのレベル感で同じ系譜の試験になったのだなぁという所感。

  • 固有値、主成分負荷量を算出させる主成分分析の問題
  • ガンマ分布のモーメント母関数から分布の再生性にかんする計算
  • マルコフ連鎖に関する尤度方程式の立式
  • 事後分布、事後モードの導出

具体的な数値の導出に必要な積分結果等は問題文で与えられますが、選択問題でありながら、紙とペンで計算できないとダメ。
結果だけ覚えてきたやつは絶対落とすマンみたいな意志を感じます。
「知ってりゃ一撃」みたいなサービス問題はなし。
機械学習とか応用的な話はデータサイエンス検定の方にして棲みわける感じなんでしょうかね。
(↑せっかくなのでこちらも後日受けてみます)

これからデータサイエンティストになりますって人にはちょっとしんどいかな?というレベル。

対策

大まかには2級+数学(微積分・行列)
私の実際の得点率等振り返ってみて、

  • 統計検定2級の推定・検定的な問題
  • 二項分布、ポアソン分布、正規分布、ガンマ分布あたりの期待値、分散、積率母関数
  • 主成分分析、判別分析等の主要な多変量解析手法の導出
あたりがメインどころで、その他単発で
  • χ2適合度検定
  • 確率過程ブラウン運動
  • マルコフ連鎖
あたりが大きなテーマ。

その場で積分させてくるような問題はないので条件付き確率や事後分布のようなベイズ統計等が簡単になりやすいので落としたくない。
2級の知識で解ける問題も体感で30%程度出題されていたので、未取得であれば勉強の過程で2級の取得を大いに勧める。
勉強時間の目安は2級合格レベル+50h程度かと。

おすすめテキスト

基本的には公式テキスト。だが。

最適なの公式テキスト。
ただし、以下でも書いた通り積分やら行列の計算ができなければキビシイ。

一読してみてキツイと感じたら分野別に書籍を紹介したので必要に応じて補強することがおすすめ。

2級レベルの統計学について

Z検定、T検定、F検定による平均、分散等の検定、検出力について不安があれば以下がでサラッと復習しておくのが吉。

統計学がわかる ファーストブック

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確率統計キャンパス・ゼミ 改訂7

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微積分と確率分布

確率分布の期待値、分散、モーメント母関数を取り扱うための微積分は以下がおすすめ。
全部を読む必要はない。

データサイエンスのための数学 (データサイエンス入門シリーズ)

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少しレベルは高いかもだが以下もおすすめ。

統計学のための数学入門30講 (科学のことばとしての数学)

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靖, 永田
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1級も見据えるならこっちで腰を据えてやってしまうのがおすすめ。特に前者。
後者はムズイ。

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行列と多変量解析

手法に関して直観的にわかりやすいのは以下。

多変量解析がわかる (ファーストブック)

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行列の演算も含めてみるなら以下がおすすめ。
試験では主成分負荷量の算出等もあり得るので一読がおすすめ。

多変量解析法入門 (ライブラリ新数学大系)

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永田 靖, 棟近 雅彦
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その他書籍について

1級を見据えていたりする場合は紙試験時代におすすめしていた書籍の紹介や対策方法に関する記事がある。
被りも多いがそちらも参考になるかもしれない。

合格したら。

もし「この記事が役立ち合格できた」とか「実際受けてみたが○○がもっと大事かと思った」といったこともぜひ教えていただければ。

そして、このCBTの準1級対策を通じた学びは1級(特に統計数理)に役立つので、興味をもったら挑戦されたい。
残念ながら不合格になっても1週間をあければまた受験できるのでぜひとも再挑戦を!
(私も紙試験時代に落ちてますし)

就職、転職に役立つの?

データアナリスト、データサイエンティストが統計検定準1級の資格持ってても統計検定で出てくるようなものはないし、弁護士とか医師みたいな資格保有者じゃないとできない仕事というわけでもなし。
が、リクルートエージョンとやビズリーチ、Linkedinみたいなところに保有資格として追記してからは露骨に企業からのメッセージやらスカウトやらが増えた。
少なくとも企業の人事やらの心証は良いらしい。

注意点(というか小ネタ)

90分枠でテストセンターを予約しないといけないのですが、都内で対応しているテストセンターが超少ない&予約ほぼ取れない。
おすすめは永田町のホテルニューオータニテストセンターみたいなところまでいってやっと受験できるくらい(3席しかない)。

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