どんな内容なの?
ギャルゲー、エロゲーという形式だからこそ持ちうる物語の”重層的な深み”をより多くの人に知ってほしい。
そんな思いでこの記事を書いています。
ギャルゲー/エロゲーの”重層的な深み”と聞いて、なるほどね。と納得できる方は時間と資金の許す限り新たな作品をプレイしてください。
なんにせよなんでギャルゲーが面白いのかどうやったらより多くの人に魅力を知ってもらえるかを全力で考えました(笑)
ギャルゲーの真骨頂とは?
簡単に言えば、パッとしない主人公がなぜか美少女たちに好かれ、そのうちのひとりと両想いになってゆく。
そんなイメージではありませんか?
あまりに『キモくなどない!10秒で理解できるギャルゲー入門』が秀逸に解説しているのでぜひ見てみてください。
実際それで間違っていないのですが、名作といわれるギャルゲーが評価されるゆえんは別のところにあります。
ですから、二次元の女の子との恋愛を楽しむという側面よりも、一つの物語という側面を重視した作品に注目しています。
(例)White Album2,YU-NO,車輪の国
そもそも何がギャルゲーを面白くしているのか。
キャラクターの声が吹き込まれていて立ち絵を用いる。
物語はテキストにより進んでゆく。
アニメとラノベの間を取ったようなギャルゲーの面白さはどこから来ているのだろうか。
- シナリオ分岐
- 一本の物語としての一貫性
- 視点移動
この3点が肝です。
この3つの特徴が
シナリオの深み
を生んでいます。
ルート分岐がもたらすifの世界
ギャルゲーは基本的に複数のエンディングが用意されています。
そうなってくると、同じ話のifをヒロインの数だけ見ることになります。
現実世界では以下のような事はよくありますよね。
「あの時、連絡先聞いておけばよかった」
「あの時、告白していたら今頃どうなっていたんだろう」
「あいつと別れてなかったら…….」
ギャルゲーでは全ヒロインの個別ルートがありますから、そんなifを見届けることができます。
これは、小説などでは取れない手法ですよね。
選ばれなかったヒロインのifもある
当たり前ですが、複数のヒロインの中から誰かを選ぶということは誰かを選ばないということです。
あるヒロインが主人公と結ばれなかったとしてもシナリオは続きます。
主人公と結ばれない結末が確定して初めて、これまでプレイヤーに明かされてこなかったヒロインの秘めた想いが発覚したりします。
ここまでは、普通の小説や現実世界でもあり得ます。
しかし、ギャルゲーではそのヒロインの気持ちを汲んで両想いになっていたら……
という結末を見ることができます。
だからこそ、プレイヤーの妄想力は満たされ、シナリオに深みが増すのです。
そうしたifの扱いに長けた作品は『White Album2』です。
予め完結しているからこその物語の一貫性
ギャルゲーって世に出た瞬間からシナリオは完結しています。
どういうことなのか。
ラノベやマンガは売れ行きによって突然の打ち切りなどもあるわけです。
つまり、書き始めた時点では結末が決定していないことが多いのです。
対してギャルゲーは方向性も結末も決定したうえで世に出ます。
だから、オチとか結末といったものの閉まり具合が非常にいいんです。
基本的に全てのシーンが何らかの役割を担っていて、次につながらないシーンはありません。
予め定められた結末に向かって書かれたシナリオだからこそ物語には美しい一貫性が生まれ、シナリオの完成度が格段に高まるのです。
こちらは小説でも同じことが言えます。
しかし、ルート分岐という武器と一貫性を掛け合わせたギャルゲーには一歩及びません。
ギャルゲーならではの良さを生かした作品とは
こちらで紹介している作品たちは、ギャルゲーという形式ゆえに最高のシナリオとなっている作品群です。

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